Photoshopの自動処理として、現場で多用されるアクション機能のほかにスクリプトによる制御があります。アクション機能同様、ある程度決まったパターンの工程を大量にさばく局面において活躍が期待できる機能です。
今回はjavascriptを使って、ランダムに雨を降らせる簡易フィルタを作成してみました。トップ画像は背景を黒に設定した500×500ピクセルの画像に対して、デフォルトの設定でmake_rainstripe.jsxを実行したもの。
雨の幅、長さ、間隔、色の範囲や数は自由に設定できますので、応用次第でカラーバーみたいにしたり(長さを縦いっぱい、間隔を0に固定)タイル状に敷き詰めたり(描画エリア縦横を同値で固定)といった使い方も可能です。公開素材のジーンズのテクスチャ等もこれを使って作っています。
検証はmacOS 10.6 + Photoshop CS4 にて。
本格的な動作確認は基本的にコレ以外の環境では行っていませんが、windows版のCS2でも試しに数回走らせてみたところ、とくに問題なく動作しました。
実行速度について
ただやはりというか予想通りというか、実行速度にはやや難があります。ご利用の際は気長にお待ちください。試しにmac pro(mid2010/2.66)を使用して計測したところ、デフォルト設定では完了まで3秒でしたが、描画数を増やしていくと完了まで数分を要すケースもありました。途中で処理を止めたくなった場合はescキーを押して中断してください。
利用方法について
Adobe Photoshop/Presets/Scripts フォルダに入れておくと、Photoshop起動時に自動で読み込む
または任意の場所に置いて ファイル→スクリプト→参照
またはファイルをAdobe Extend Script Toolkitで開く
(Adobe CSインストール済み環境では多くの場合、単純にダブルクリック)
設定値のアレンジは、直接本体をエディタ等で開いて、
該当箇所の値を書き換えてください。変数設定の詳細についてはread meファイルをつけておきますのでそちらをご参照ください。(たぶんコード中のコメントを見ただけでもだいたいわかると思いますけど)
わたくしシンヲが使ってるエディタは↓ 参考まで。
【Mac用】
CotEditor http://sourceforge.jp/projects/coteditor/
mi http://mimikaki.net/
【windows用】
サクラエディタ http://sakura-editor.sourceforge.net/
但し、中には「エディタとかめんどくせぇ」って方もいらっしゃるでしょう。「化けてて見れねーじゃねーか!」な可能性も考慮しまして、そういう方でも最低限のカスタマイズができるように、shift-JIS + CRLFで保存したバージョンも一緒に入れておきます。(通常版のコードは文字コードutf-8 + 改行コードLFです)
shift-JISだとバグるかなぁとダメもとで試してみたんですが、ワタクシの環境では今わかっている限り問題なく動くようです。日本語もちゃんと出ました。
ご利用になる場合の注意
使用は自己責任にてお願いします。
自機にて動作検証は行っておりますが、環境によっては予期しない動作をする可能性がありますので、ご自身の環境で何度かテストを行ってから利用することを推奨します。その際、大切なデータは必ずバックアップを。間違っても業務で制作中のデータの上からいきなり実行したりしませぬよう…
制限はとくに設けませんし、改造等も自由におこなっていただいてかまいません。その他使用条件等すべて通常素材と同様で。もちろん感想や不具合のご指摘はいつでもウェルカムです。
ダウンロードはこちらから。
http://www.team-oyodo.jp/file?word=rainstripe&group=0
カテゴリ:Photoshop 2012/3/7 22:44
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